RANGE
3betポットのレンジ設計
シングルレイズポットを完璧に回せても、3betポットで崩れる者は多い。理由は単純——SPR(スタック対ポット比)が下がり、一手の決定打度が跳ね上がるからだ。誤差の許容範囲が狭く、レンジ構成のわずかな歪みが致命傷になる。
ここでは「3betしたあと/された後、フロップでどう打つか」を、ポジション別の構成図として設計する。プリフロップの3betレンジ自体は表でもやった。裏でやるのはポストフロップのレンジの組み方だ。
OOP 3ベッターの設計:高頻度・小サイズが基本
OOP(ポジション不利)から3betして主導権を取った側は、多くのボードでレンジ全体を高頻度・小サイズでC-betするのが基本形だ。
理由は、3betレンジがTT+ AQs+ AKo A4s-A5s級に濃縮されており、A高・K高ボードへのヒット率が相手のコールレンジより構造的に高いからだ。レンジ全体が強いので、薄く広く前に押せる。
A高ドライ(AK4r) → cb 80〜90% / 1/3サイズ。レンジ優位最大、全部押す
K高ドライ(KQ7r) → cb 70〜80% / 1/3。AK・KKが直撃、優位維持
ローボード(742r) → cb 55〜65% / 1/3。オーバーペアが相手より厚い
中間連結(T98ss) → cb 35〜45% / チェック混在。相手コール域が刺さる、慎重にIP コーラーの設計:チェックバックを武器にする
3betをコールでIPに回った側(例:BTN|HJのcall域 22-99 A9s-AJs KJs+ QTs+ JTs T9s 98s)は、相手のC-betに対してコール/レイズ/フロートを使い分け、相手がチェックした時には主導権を奪い返す。
IPの最大の武器は「チェックバックの権利」だ。相手OOPがチェックで弱さを見せたら、君は薄い手でも継続的に圧をかけられる。
| 状況 | IPの最適応答 | 根拠 |
|---|---|---|
| OOPの1/3 C-bet・ボードがOOP有利 | トップペア+はコール、弱域は降り | SPR低くレイズはコミット級。コールで制御 |
| OOPがチェック | レンジの広い部分でベット | 主導権奪取。OOPはキャップ気味 |
| OOPの大サイズ・自分は中ペア | 慎重にコール or 降り | 大サイズは二極化、中ペアは脆い |
バリューとブラフの比率を低SPRで再設計
SPRが低いほど、相手のコール側に必要なディフェンス頻度が変わり、君のブラフ比率の上限も下がる。
- 1/3ベットなら理論上ブラフは約25%まで。だが3betポットではバリューが既に濃いので、無理にブラフを足さなくても比率は成立しやすい。
- オーバーベット級を撃つなら、ナッツ域(セット・トップツー)が十分ある低SPRボードに限る。中途半端なブラフ過多は即見抜かれる。
このレッスンの要点
- 3betポットはSPR≒2〜3。一手がコミット級になり、設計の誤差許容が狭い
- OOP 3ベッターは刺さるボードでレンジ高頻度・1/3の「レンジベット」が基本形
- IPコーラーの武器はチェックバック。OOPの弱さを見たら主導権を奪い返す
- 低SPRではドロー過大評価とブラフ過多が事故。迷えばバリューを正確に取る側へ