RANGE
リニア/ポラー/マージの切替判断
表側74で「ポラー/マージ入門」には触れた。だが入門は「形を知る」段階だ。裏でやるのは——卓の上で、今この局面はどの形状で打つべきかを3秒で選び取る判断の実務だ。
レンジの形状は3つある。リニア(線形=上から強い順)、ポラー(二極=最強とブラフのみ)、マージ(融合=強〜中を厚く連続)。プロの差は、この3つを状況に応じて切り替える速度と正確さに出る。
それぞれが「効く土俵」を押さえる
形状選択は趣味ではない。各形状には機能する条件がある。
- リニア … 主にプリフロップ。3betや4betで「上から価値順」に取る局面。
BB|SBの3bet99+ ATs+ KTs+ QJs AJo+ KQoは概ねリニア寄り(最上位中心)。 - ポラー … リバーや大サイズ局面。相手のコール域が限定され、中域を打っても薄い時。降ろすか・最強で取るかの二択に寄せる。
- マージ … レンジ優位が明確なフロップC-bet。広く小さく押し、相手のやや弱いコール域から薄く取り続ける。
切替の判断軸:4つの問い
卓上で形状を選ぶとき、この4問を順に通す。
1. SPRは? 低い→ポラー寄り(コミット二択) / 高い→マージ余地あり
2. ストリートは? 序盤→マージ多め / 終盤→ポラー化が進む
3. レンジ優位は? 明確に自分→マージで広く / 互角→ポラーで絞る
4. 相手は? 降りる相手→ポラーで圧 / 付く相手→マージで薄バリュー
| 局面 | 推奨形状 | 一言 |
|---|---|---|
| 3bet/4betのプリフロップ | リニア | 価値を上から順に |
| A高ドライへのフロップC-bet | マージ | レンジ優位を広く小さく押す |
| リバーの大サイズ・コール域限定 | ポラー | 最強かブラフの二択に |
| 相手がコール過多のリバー | リニア寄り | ブラフを削り価値を厚く |
ストリートを通じた「形状の遷移」
一手ごとに独立ではない。レンジは序盤マージ→終盤ポラーへと自然に遷移する。これを意識すると一貫性が出る。
- フロップ … レンジ優位を活かしマージで広く。中域も含めて前に押す。
- ターン … 続く手が絞られ、中域の一部が脱落。マージとポラーの中間。
- リバー … 中域はショーダウン価値でチェックに回り、ベットは最強+ブラフのポラーへ。
このレッスンの要点
- リニア(上から価値順)/ポラー(最強+ブラフ)/マージ(強〜中を連続)の3形状
- サイズと形状はセット。ポラー=大、マージ=小。崩すとレンジを自白する
- 切替軸はSPR・ストリート・レンジ優位・相手の4問。最終調整は相手で行う
- 序盤マージ→終盤ポラーの遷移を初手から見通すと、レンジが一本の線になる