レッスン 21 / 100 Phase 2:基本戦略編

オープンレイズの基本

プリフロップで最初にレイズして参加するのが「オープンレイズ」。サイズ、頻度、目的を理解すると、参加判断が一気にクリアになります。

オープンレイズとは

自分より前のプレイヤー全員がフォールド(または誰もまだベットしていない)状況で、最初にレイズして参加する のがオープンレイズ。

  • 多くのハンドの「最初のアクション」
  • このアクションがそのハンド全体の主導権を決める
  • アグレッシブな TAG/LAG は、参加するならほぼ全てオープンレイズ
POKER UTG MP CO BTN SB BB D
プリフロップでオープン候補になりうるポジション(赤)。SB はやや特殊扱い、BB はラスト

なぜ「レイズ」で入るのか(=リンプしない理由)

「リンプ(BB と同額のコールで参加)」より「レイズ」を選ぶべき理由は 3 つ。

① 相手にプレッシャーをかける

  • リンプは弱さの象徴。後ろに「ただで参加できる」と思わせる
  • レイズは「強そう」の演出。後ろがフォールドしやすい

② ポットを大きくして、強い手で大きく勝つ

  • リンプ=ポット 2BB、フロップから勝負
  • レイズ=ポット 5〜7BB、強い手なら 2 倍以上のリターン

③ ポストフロップで主導権を握れる

  • オープンレイズした人は「C ベット権」を自然に持つ
  • リンパーは C ベットしづらく、ポストフロップで受け身になる

標準的なオープンサイズ

オープンレイズの「サイズ」(=何 BB レイズするか)は、レッスン 23 で詳細に扱いますが、ここでは目安だけ。

ゲーム種別標準オープンサイズ
100BB キャッシュゲーム2.5〜3 BB
200BB ディープ3〜4 BB
MTT 序盤2.5〜3 BB
MTT 中盤(アンティあり)2〜2.3 BB
ショート(〜20 BB)2 BB or ジャム

古典では「3 BB + リンパー数 × 1 BB」と言われましたが、現代は「2.2〜2.5 BB 固定」のミニマムレイズが主流。

ポジション別のオープン頻度

レッスン 17 でも触れましたが、ここで再掲。これが Phase 3 のオープンレンジ表に直結します。

ポジオープン頻度(6max)
UTG13〜16 %
MP16〜20 %
CO25〜32 %
BTN45〜52 %
SB32〜40 %(3 ベットメイン構築の場合)

「BTN は UTG の 3〜4 倍多くオープンしていい」と覚えてください。

オープンする目的(バリュー or ブラフ)

オープンレイズには 2 つの目的があり、両方を混ぜたレンジを作るのが理想です。

バリューオープン

  • AA, KK, QQ, AK のような強いハンド
  • ポストフロップで勝てる見込みが高い
  • 大きなポットになるほど嬉しい

ブラフ/セミブラフオープン

  • 76s, 65s, 54s, A2s-A5s のような弱めだが伸びるハンド
  • フォールドエクイティ(相手が降りる確率)が主な収益源
  • ポストフロップで負けても損が小さい

両方混ぜることで、相手は「何でオープンしてきたか読みにくい」状態になります。バランスが崩れると、相手にレンジを読まれて損します。

「オープンしてはいけない場面」

理論的にオープンするレンジでも、状況次第で見送るべきパターンがあります。

後ろに極端なアグレッシブプレイヤーがいる

  • 自分のオープンに常に 3 ベットされる
  • 4 ベット返しできるレンジ以外は、損するだけ

自分がショートスタック(〜 12 BB)

  • オープン → 3 ベット → フォールド になると損失が大きい
  • 「オープン or ジャム」の二択にする

テーブル全体がタイト

  • ブラフオープンが効きすぎる → 通るからもっと広げてよい
  • 逆にバリューオープンは降ろされやすくなる

オープンに対する後ろの反応

オープンすると、後ろのプレイヤーから 4 種類の反応が返ってきます:

  1. フォールド:最も多い、+ オープンサイズ分の勝ち
  2. コールド・コール:「黙ってコール」、フロップで勝負
  3. 3 ベット:リレイズ、攻撃される
  4. コールド 4 ベット(極稀):3 ベットを飛び越えていきなり 4 ベット

3 ベットされたときの対応戦略は次のレッスン以降で扱いますが、まずは「3 ベットされる前提でハンドを選ぶ」のが重要です。

オープン時の典型的ミス

ミス① UTG で 76s をオープン

  • スーテッドコネクターは BTN や CO で価値が出る
  • UTG では 3 ベットされる確率が高く、ポストフロップも OOP
  • ほぼ確実に負けるパターン

ミス② 全ポジションで同じサイズ

  • ポジション・スタック・テーブルに応じて変えるのが正解
  • 特に「アンティ付き MTT」では小さめ(2〜2.3 BB)が標準

ミス③ オープンしたあと、C ベットを打たない

  • オープン → フロップでチェック →「弱さ」を露呈
  • オープンしたら原則 C ベット(フロップで 1/3〜2/3 ポットベット)

練習:自分のオープン頻度を計測する

「今日プレイしたハンドのうち、オープンレイズで参加した割合」を計算してみてください。

  • 30 % 以下なら、タイトすぎ/参加を増やしてよい
  • 40 % 以上なら、ルースすぎ/絞ったほうがいい
  • 32〜38 % が 6max での健全な範囲

用語まとめ

  • オープンレイズ:プリフロップで最初にレイズして参加するアクション
  • リンプ:レイズせず BB と同額コールで参加(基本 NG)
  • スティール:レイトポジションでブラインドを盗む目的のオープン
  • C ベット:オープンしたプレイヤーがフロップで打つベット

このレッスンの要点

  • 参加するなら原則オープンレイズ(リンプ禁止)
  • 標準サイズは 2.5〜3 BB、ショートは小さめ
  • UTG 〜 BTN にかけて頻度を段階的に増やす
  • オープン後は C ベットがデフォルト、打たないと弱さがバレる

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