3ベットの目的(バリュー/ブラフ)
オープンレイズに対するリレイズが「3ベット」。その目的は「バリュー」と「ブラフ」の2つ。混ぜることが上達の鍵です。
3 ベットとは
レッスン 3 でも触れましたが、ここで再確認。
- プリフロップで 誰かがオープンレイズした あとに、自分が その上にリレイズ するアクションが「3 ベット」
- 標準サイズ:オープンサイズの 3 倍(IP)または 4 倍(OOP)
- ポット 1.5 BB の状況で、3 BB オープンに対する 3 ベットは 9 BB(IP)または 12 BB(OOP)
「3 ベット」という呼称の由来:BB が事実上の最初のベット(=1 ベット)、オープンが 2 ベット、リレイズが 3 ベットだから。
3 ベットの 2 つの目的
① バリュー 3 ベット
- 強いハンド(AA, KK, QQ, AK)でポットを膨らませる
- 相手がコールしてくれば、ポストフロップで大きく勝つ
- 相手が降りても、オープンサイズ分は確実に獲得
② ブラフ 3 ベット(=ライト 3 ベット)
- 弱めのハンドで、相手のオープンに対して「降ろす」目的でレイズ
- フォールドエクイティが収益源
- 相手のレンジが広いとき(=オープン頻度が高いプレイヤー)に有効
バリューとブラフを「混ぜる」必要性
仮にバリューだけで 3 ベットしていたら:
- 相手は「3 ベット = AA/KK/QQ/AK」と読む
- → 弱い手で全部フォールド、強い手でだけコール
- → バリューが取れない、勝てない
逆にブラフだけだと:
- 相手に「3 ベット = ブラフ」と読まれて、コールされ続ける
- → ポストフロップで負けて損失拡大
バリュー:ブラフ = 約 6 : 4 の比率で混ぜるのが理論上の最適とされます。
3 ベットレンジの構築
ここでは概念だけ。詳細は Phase 3 のレッスン 38 で扱います。
バリュー部分
- AA, KK, QQ, JJ
- AKs, AKo
- AQs, KQs(ポジションによる)
ブラフ部分
- A2s-A5s(フラッシュ・ストレート可能性 + A ブロッカー効果)
- KJo, QJs, J9s(ポジションによる)
- 65s, 54s(オーバーペアキラーになる強いスーテッドコネクター)
「バリュー:ブラフ = 6 : 4」になるよう、両方をバランス良く混ぜます。
3 ベットのポジション影響
IP(CO vs UTG、BTN vs MP など)
- ポストフロップで IP → ブラフも通しやすい
- 3 ベットレンジを広く取れる(バリュー+ブラフを多めに)
OOP(SB vs CO、BB vs BTN など)
- ポストフロップで OOP → ブラフが効きにくい
- 「3 ベット or フォールド」の構築(コールはほぼなし)
- 3 ベットしたらコミットメント高め
サイズの基本
IP からの 3 ベット
- オープンサイズ × 3 倍が目安
- 例:相手 2.5 BB オープン → 自分 7.5 BB(×3)
OOP からの 3 ベット
- オープンサイズ × 4 倍が目安
- 例:相手 2.5 BB オープン → 自分 10 BB(×4)
OOP は大きめにする理由:ポストフロップ不利を相殺するため、相手にフォールドさせやすいサイズを選ぶ。
3 ベットされたときの対応
レッスン 25 のテーマは「自分が 3 ベットする」側ですが、逆も少し触れます。
自分のオープンに 3 ベットされた場合の選択肢
- フォールド:弱いハンド(オープン下限のハンド)
- コール:ミドル〜強のハンド(ポストフロップ勝負)
- 4 ベット:プレミアム(AA, KK, QQ, AK)または 4 ベットブラフ
- 5 ベットジャム:4 ベットされた場合の最終判断
これは Phase 3 のレッスン 39「4 ベットレンジ」で詳述。
3 ベット頻度の目安
バランスの良い構築
- オープン頻度 30 % のプレイヤー に対する 3 ベット:8〜12 %
- オープン頻度 50 % のプレイヤー に対する 3 ベット:12〜18 %
相手のオープンが広いほど、自分の 3 ベットを増やす(=エクスプロイト)。
自分の総合 3 ベット頻度(HUD で観察)
- TAG:6〜8 %
- LAG:9〜12 %
- 過剰:13 % 以上(読まれてコールされる)
ライト 3 ベットの代表ハンド:A5s
「A5s(A♠5♠ など)」は、ブラフ 3 ベットの定番です。理由:
- A ブロッカー:相手の AA/AK レンジを 3 枚カット
- 5 ブロッカー:ホイール(A-5-4-3-2)の可能性
- スーテッド:フラッシュドローの可能性
- コール vs フォールドのバランスが良い
似たような理由で A2s, A3s, A4s も 3 ベットブラフに使われます。
3 ベットの落とし穴
① タイトすぎる 3 ベット
- AA/KK/QQ/AK だけ → 相手に完全に読まれる
- ライト 3 ベットを混ぜる必要
② ブラフ過多
- 65s や 76s ばかり 3 ベット → 相手にコールされて OOP で苦しむ
- バリューと混ぜる必要
③ サイズ間違い
- IP で 4 倍はサイズ過剰 → コミットメント高すぎ
- OOP で 2.5 倍はサイズ不足 → 相手が安く参加できる
練習:相手のオープンタイプに応じた 3 ベット
- ナイト(タイトプレイヤー)のオープン:3 ベットを減らす(コール中心)
- スティール(BTN からの広いオープン):3 ベットを増やす
- マニアックのオープン:バリュー 3 ベットを厚くする
「誰のオープンか」を意識して 3 ベットを変えると、勝率が大きく改善します。
用語まとめ
- 3 ベット:オープンに対するリレイズ
- バリュー 3 ベット:強いハンドでポットを膨らます
- ブラフ 3 ベット / ライト 3 ベット:弱いハンドでフォールドさせる
- A ブロッカー:A を持つことで相手の A レンジを減らす効果
- 4 ベット:3 ベットに対するリレイズ
このレッスンの要点
- 3 ベットの目的はバリューとブラフの 2 つ、混ぜることが重要
- 標準比率はバリュー:ブラフ = 6 : 4
- サイズは IP × 3 倍、OOP × 4 倍
- A2s-A5s はライト 3 ベットの代表ハンド
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