レッスン 25 / 100 Phase 2:基本戦略編

3ベットの目的(バリュー/ブラフ)

オープンレイズに対するリレイズが「3ベット」。その目的は「バリュー」と「ブラフ」の2つ。混ぜることが上達の鍵です。

3 ベットとは

レッスン 3 でも触れましたが、ここで再確認。

  • プリフロップで 誰かがオープンレイズした あとに、自分が その上にリレイズ するアクションが「3 ベット
  • 標準サイズ:オープンサイズの 3 倍(IP)または 4 倍(OOP)
  • ポット 1.5 BB の状況で、3 BB オープンに対する 3 ベットは 9 BB(IP)または 12 BB(OOP)

「3 ベット」という呼称の由来:BB が事実上の最初のベット(=1 ベット)、オープンが 2 ベット、リレイズが 3 ベットだから。

3 ベットの 2 つの目的

① バリュー 3 ベット

  • 強いハンド(AA, KK, QQ, AK)でポットを膨らませる
  • 相手がコールしてくれば、ポストフロップで大きく勝つ
  • 相手が降りても、オープンサイズ分は確実に獲得

② ブラフ 3 ベット(=ライト 3 ベット)

  • 弱めのハンドで、相手のオープンに対して「降ろす」目的でレイズ
  • フォールドエクイティが収益源
  • 相手のレンジが広いとき(=オープン頻度が高いプレイヤー)に有効

バリューとブラフを「混ぜる」必要性

仮にバリューだけで 3 ベットしていたら:

  • 相手は「3 ベット = AA/KK/QQ/AK」と読む
  • → 弱い手で全部フォールド、強い手でだけコール
  • → バリューが取れない、勝てない

逆にブラフだけだと:

  • 相手に「3 ベット = ブラフ」と読まれて、コールされ続ける
  • → ポストフロップで負けて損失拡大

バリュー:ブラフ = 約 6 : 4 の比率で混ぜるのが理論上の最適とされます。

3 ベットレンジの構築

ここでは概念だけ。詳細は Phase 3 のレッスン 38 で扱います。

バリュー部分

  • AA, KK, QQ, JJ
  • AKs, AKo
  • AQs, KQs(ポジションによる)

ブラフ部分

  • A2s-A5s(フラッシュ・ストレート可能性 + A ブロッカー効果)
  • KJo, QJs, J9s(ポジションによる)
  • 65s, 54s(オーバーペアキラーになる強いスーテッドコネクター)

バリュー:ブラフ = 6 : 4」になるよう、両方をバランス良く混ぜます。

3 ベットのポジション影響

IP(CO vs UTG、BTN vs MP など)

  • ポストフロップで IP → ブラフも通しやすい
  • 3 ベットレンジを広く取れる(バリュー+ブラフを多めに)

OOP(SB vs CO、BB vs BTN など)

  • ポストフロップで OOP → ブラフが効きにくい
  • 3 ベット or フォールド」の構築(コールはほぼなし)
  • 3 ベットしたらコミットメント高め

サイズの基本

IP からの 3 ベット

  • オープンサイズ × 3 倍が目安
  • 例:相手 2.5 BB オープン → 自分 7.5 BB(×3)

OOP からの 3 ベット

  • オープンサイズ × 4 倍が目安
  • 例:相手 2.5 BB オープン → 自分 10 BB(×4)

OOP は大きめにする理由:ポストフロップ不利を相殺するため、相手にフォールドさせやすいサイズを選ぶ。

3 ベットされたときの対応

レッスン 25 のテーマは「自分が 3 ベットする」側ですが、逆も少し触れます。

自分のオープンに 3 ベットされた場合の選択肢

  1. フォールド:弱いハンド(オープン下限のハンド)
  2. コール:ミドル〜強のハンド(ポストフロップ勝負)
  3. 4 ベット:プレミアム(AA, KK, QQ, AK)または 4 ベットブラフ
  4. 5 ベットジャム:4 ベットされた場合の最終判断

これは Phase 3 のレッスン 39「4 ベットレンジ」で詳述。

3 ベット頻度の目安

バランスの良い構築

  • オープン頻度 30 % のプレイヤー に対する 3 ベット:8〜12 %
  • オープン頻度 50 % のプレイヤー に対する 3 ベット:12〜18 %

相手のオープンが広いほど、自分の 3 ベットを増やす(=エクスプロイト)。

自分の総合 3 ベット頻度(HUD で観察)

  • TAG:6〜8 %
  • LAG:9〜12 %
  • 過剰:13 % 以上(読まれてコールされる)

ライト 3 ベットの代表ハンド:A5s

A5s(A♠5♠ など)」は、ブラフ 3 ベットの定番です。理由:

  1. A ブロッカー:相手の AA/AK レンジを 3 枚カット
  2. 5 ブロッカー:ホイール(A-5-4-3-2)の可能性
  3. スーテッド:フラッシュドローの可能性
  4. コール vs フォールドのバランスが良い

似たような理由で A2s, A3s, A4s も 3 ベットブラフに使われます。

3 ベットの落とし穴

① タイトすぎる 3 ベット

  • AA/KK/QQ/AK だけ → 相手に完全に読まれる
  • ライト 3 ベットを混ぜる必要

② ブラフ過多

  • 65s や 76s ばかり 3 ベット → 相手にコールされて OOP で苦しむ
  • バリューと混ぜる必要

③ サイズ間違い

  • IP で 4 倍はサイズ過剰 → コミットメント高すぎ
  • OOP で 2.5 倍はサイズ不足 → 相手が安く参加できる

練習:相手のオープンタイプに応じた 3 ベット

  1. ナイト(タイトプレイヤー)のオープン:3 ベットを減らす(コール中心)
  2. スティール(BTN からの広いオープン):3 ベットを増やす
  3. マニアックのオープン:バリュー 3 ベットを厚くする

誰のオープンか」を意識して 3 ベットを変えると、勝率が大きく改善します。

用語まとめ

  • 3 ベット:オープンに対するリレイズ
  • バリュー 3 ベット:強いハンドでポットを膨らます
  • ブラフ 3 ベット / ライト 3 ベット:弱いハンドでフォールドさせる
  • A ブロッカー:A を持つことで相手の A レンジを減らす効果
  • 4 ベット:3 ベットに対するリレイズ

このレッスンの要点

  • 3 ベットの目的はバリューとブラフの 2 つ、混ぜることが重要
  • 標準比率はバリュー:ブラフ = 6 : 4
  • サイズは IP × 3 倍、OOP × 4 倍
  • A2s-A5s はライト 3 ベットの代表ハンド

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