コール・レンジ
オープンに対するコール(=コールド・コール)は、3 ベットほど派手ではありませんが、長期勝率を支える重要な選択肢です。
コールド・コールとは
オープンレイズに対して レイズではなくコールで応じる ことを「コールド・コール」と呼びます(前のラウンドで何もしていない=「cold」状態でコールするから)。
- 3 ベットレンジに入らないが、フォールドするには惜しいハンド
- 「コール」のレンジに分類されるハンド
コール・レンジの主要構成
ポジションによって違いますが、典型的にコールするハンド:
| カテゴリ | 例 |
|---|---|
| ミドルペア | 99, 88, 77, 66 |
| ミドル・スーテッド | KQs, KJs, KTs, QJs, QTs, JTs, T9s |
| スーテッドコネクター | 98s, 87s, 76s, 65s, 54s |
| A スーテッド | A2s-AJs(一部 3 ベット混合) |
これらは「ヒットしたらヒットなり」「セットマイニング」「ストレート / フラッシュドロー狙い」のハンドです。
コール候補ハンド例
ミドルペア(セットマイニング向け):
スーテッドコネクター(ナッツ完成狙い):
ブロードウェイ・スーテッド(ヒット時のトップペア + ドロー):
コール vs 3 ベットの判断基準
同じハンド(例:QQ)でも、状況によって 3 ベットかコールかが変わります。
3 ベットすべき場面
- ポストフロップで OOP になる(オープナーが BTN、自分が BB 等)→ 早めにポット膨らます
- 相手のオープン頻度が高い(=広いレンジ)→ バリュー 3 ベット
- 後ろにスクイーズ(さらにリレイズ)してくるプレイヤーがいない
コールすべき場面
- ポストフロップで IP になる(自分が BTN、オープナーが UTG 等)→ 隠してフロップを見る
- 相手のオープンが堅い(=強いレンジ)→ 3 ベットすると上の手にしかコールされない
- 後ろにマニアックがいる → コールで誘ってスクイーズに乗じる
ポジション別のコール・レンジ
IP のコール・レンジ(広め)
- BTN vs CO オープン:22-JJ, AJs-AKs, KQs, ATs-AJs, KTs-KJs, QJs, JTs, T9s, 98s, 87s, 76s, 65s
- 約 12〜15 % のハンド
- IP 優位で広めにコールできる
OOP のコール・レンジ(狭め or 0)
- BB vs UTG オープン:22-99(セットマイニング), KTs+, QJs+, JTs, T9s, 98s, 87s
- 約 8〜12 % のハンド
- SB は基本「3 ベット or フォールド」、コール最小限
ヘッズアップ vs マルチウェイの違い
オープンに対する自分のコールは、原則として「ヘッズアップ前提」。
しかし、後ろのプレイヤーが残っているとマルチウェイ化のリスクがあります。
マルチウェイで強くなるハンド
- スーテッドコネクター(87s, 76s):ストレートが完成しやすい
- スーテッドエース(A5s, A4s):ナッツフラッシュの可能性
- ミドルペア:セットヒットで多人数から取れる
マルチウェイで弱くなるハンド
- AJo, KQo:ペアになっても他人に負けるリスク
- → これらは IP でも 3 ベットして絞るのが主流
「スクイーズ警戒」のコール
コールしたあと、後ろからスクイーズ(=さらなる 3 ベット)が来ると、コール額が無駄になります。
スクイーズが多いプレイヤーが後ろにいるとき
- コール・レンジを絞る
- またはコールではなく 3 ベットで先回り
スクイーズが少ないテーブル
- コール・レンジを広めに取れる
- IP 優位を最大化
コールの「ディシリプン」
コールは「降りる勇気を持つ」のと表裏一体です。
NG パターン
- 「これくらいなら降りるのもったいない」と弱いハンドでコール
- A6o, K8o, Q9o などの広いオフスーテッドハンド
健全なコール
- 「ヒットしたら確実に勝てる」または「ドローが完成したら勝てる」ハンド
- それ以外はフォールド
コールド・コール率の目安
オンラインの HUD 数値:
| 指標 | TAG の目安 | LAG の目安 |
|---|---|---|
| コールド・コール率 | 4〜7 % | 8〜12 % |
| 3 ベット率 | 6〜8 % | 9〜12 % |
コールド・コール率が高すぎる(10 % 超)と、典型的なコーリングステーション化します。
ポストフロップでの「主役交代」
コールしたあとのポストフロップは、オープナーが主導権 を持つ展開がデフォルト:
- オープナーが C ベット → 自分はコール/レイズ/フォールド
- コール → 主導権を渡し続ける(=ポストフロップでの判断が増える)
- レイズ → 主導権を奪い返す
- フォールド → ハンド終了
コーラーとして勝つには、「IP 優位を活かしたフロート」「ターンの主導権逆転」 などの上級スキルが必要です(Phase 4 で扱います)。
コーラーが取りうる 3 つの基本戦略
① ベットコール(パッシブ)
- C ベットにコール、ターンの C ベットにもコール、リバーまで見る
- 弱い手では効きが悪い、強い手では大丈夫
② フロート(IP の上級技)
- C ベットをコール →「ターンで相手がチェックしたら自分がベット(主導権逆転)」
- IP でのみ機能
③ チェックレイズ(OOP の上級技)
- OOP の自分が C ベットされたあと、チェックしてからレイズで返す
- 強い手の隠し or ブラフどちらも可能
まとめ:コール・レンジの構築
コール・レンジは「3 ベットしない / フォールドしない」の中間ハンドを集めたものです。
- ミドルペア、スーテッドコネクター、A スーテッド、ブロードウェイ・スーテッドが中心
- IP では広く、OOP では狭く
- スクイーズの可能性を考慮
- 「降りる勇気」を持つ
用語まとめ
- コールド・コール:オープンに対するコール
- コーラー:コールで参加したプレイヤー
- スクイーズ:オープンとコールに対するさらなる 3 ベット
- フロート:C ベットをコールして、後でブラフを仕掛ける IP の戦術
- チェックレイズ:OOP のチェック → 相手のベット → レイズの返し
このレッスンの要点
- コール・レンジは「3 ベット候補でもフォールドでもない」中間ハンド
- ミドルペア・スーテッドコネクター・ブロードウェイスーテッドが中心
- IP では広く、OOP では狭く(SB は基本コールしない)
- スクイーズリスクのある後ろの面子を観察する
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