ショートデッキ(6+ホールデム)とは
ショートデッキポーカー(正式名称:6+ ホールデム)は、通常のテキサスホールデムから2・3・4・5のカードをすべて取り除いた36枚のデッキを使うポーカーの変種です。2010年代後半にマカオのハイステークスゲームで急速に広まり、現在ではWSOP・EPT・Triton Pokerといった世界的な大会でも採用されています。
「ショートデッキ」「6プラス」「6+」などの呼び方は、すべて同じゲームを指します。
デッキ構成の違い
| 項目 | 通常ホールデム | ショートデッキ(6+) |
|---|---|---|
| 総枚数 | 52枚 | 36枚 |
| 最小のランク | 2 | 6 |
| 各ランク数 | 13(2〜A) | 9(6〜A) |
| 各スートの枚数 | 13 | 9 |
2〜5が消えることで、6・7・8・9・10・J・Q・K・A の9ランク×4スート=36枚になります。
ゲームの流れは通常ホールデムと同じ
基本的なゲーム進行はテキサスホールデムと同一です。
- 各プレイヤーにホールカード2枚を配る
- プリフロップのベッティングラウンド
- フロップ(コミュニティカード3枚)を開く
- ターン(コミュニティカード4枚目)を開く
- リバー(コミュニティカード5枚目)を開く
- ショーダウン:最強の5枚の組み合わせで勝負
ポジションの概念(BTN・カットオフ(CO)・HJ・ミドルポジション(MP)・EP・ビッグブラインド(BB)・SB)、ベット・コール・レイズ・フォールドの選択肢も通常と同じです。テキサスホールデムを知っている方であれば、基本的なゲームの「形」は問題なく理解できるでしょう。
最大の違い①:役の強さが変わる
ショートデッキでは、デッキが36枚に縮まった結果、各役の出やすさが通常とは大きく変わります。最も重要な変化が 「フラッシュ > フルハウス」 という逆転です。
通常ホールデムではフルハウスのほうがフラッシュより強い役ですが、ショートデッキではフラッシュの出現率がフルハウスを下回るため、多くのルールでフラッシュがフルハウスより上位に置かれます。
また、トリップス(スリーカード/セット)がストレートより強いとするルールも広く採用されています。
詳細な役順は次の記事(役の強さの違い)で徹底解説します。
最大の違い②:アンティ構造
通常ホールデムはスモールブラインド(SB)・ビッグブラインド(BB)の2人がブラインドを払いますが、ショートデッキでは全員アンティ+ボタンアンティという独自の構造が主流です。
- 全員が同額のアンティを毎ハンド支払う
- ボタンのプレイヤーが追加で大きめのアンティを支払う
- スモールブラインド(SB)・ビッグブラインド(BB)のポジションが存在しない(またはアンティと兼用)
この構造により、ポットが常に膨らんだ状態でプリフロップが始まります。詳しくはアンティ構造とポジションで解説します。
最大の違い③:ストレートが大幅に作りやすい
2〜5が存在しないことで、ストレートに必要な連続したランクが揃いやすくなります。また、A は最弱役代わりにも使えます。A-6-7-8-9 がストレートとして成立します(通常でいう「ホイール」相当)。
この影響でドロー手(フラッシュドロー・ストレートドロー)の価値が大幅に上がり、オールインを伴うアグレッシブな展開が頻繁に起きます。
なぜ今ショートデッキを学ぶのか
- Triton Poker をはじめ、ハイステークスシーンでの採用が増加
- ライブカジノ・ポーカークラブでも取り扱う施設が増えている
- 通常ホールデムと違うゲームツリーの学習がゲーム理論的最適(GTO)理論の理解を深める
- スピードが速く、短時間で多くのハンドを経験できる
まとめ
- ショートデッキ(6+ホールデム)は2〜5を除いた36枚のデッキを使う
- ゲームの基本進行はテキサスホールデムと同じだが、役の強さ・アンティ構造・エクイティ分布が根本的に異なる
- 最重要変化はフラッシュ>フルハウス(出現率の逆転)
- ストレートが作りやすくアグレッシブな展開が多い
- ハウスルールによって細部が異なるため、着席前の確認が必須