レッスン 32 / 100 Phase 3:ハンドレンジ編

UTGのオープンレンジ

最も早くアクションするUTGは、最もタイトなレンジ。「これだけ持っていればOK」の最小プレミアム集合を覚えます。
POKER UTG MP CO BTN SB BB D
6人テーブル:UTG(赤)が最も早くアクションするポジション。後ろに5人が控える最も不利な席。

UTG オープンレンジ:約 13〜15 %

最も不利なポジションなので、参加ハンドを 最も厳選 します。
6max で UTG オープンレンジは約 13〜15 % のハンド、つまり 約 22〜25 種類 に絞り込まれます。

推奨レンジ(標準・100BB キャッシュ/MTT 序盤)

ペア

  • 22 - AA(全ペア)

スーテッド

  • A2s - AKs(A 全スーテッド)
  • K9s - KQs(K の中強スーテッド)
  • Q9s - QJs
  • J9s, JTs
  • T9s, T8s
  • 98s, 87s, 76s, 65s, 54s

オフスーテッド

  • AJo, AQo, AKo
  • KQo

これだけです。 「迷ったら降りる」が UTG の基本姿勢

レンジ表ビジュアル

AKQJT98765432
A🟥AA🟥AKs🟥AQs🟥AJs🟥ATs🟥A9s🟥A8s🟥A7s🟥A6s🟥A5s🟥A4s🟥A3s🟥A2s
K🟥AKo🟥KK🟥KQs🟥KJs🟥KTs🟥K9s
Q🟥AQo🟥KQo🟥QQ🟥QJs🟥QTs🟥Q9s
J🟥AJo🟥JJ🟥JTs🟥J9s
T🟥TT🟥T9s🟥T8s
9🟥99🟥98s
8🟥88🟥87s
7🟥77🟥76s
6🟥66🟥65s
5🟥55🟥54s
4🟥44
3🟥33
2🟥22

カテゴリ別の理由

なぜペア全部?

  • 22-55:セットマイニング(セット完成で大勝負)
  • 66-TT:セット + プリフロップ強さの両刀
  • JJ-AA:プレミアム、ポストフロップ強気

なぜ A 全スーテッド?

  • A 全スーテッドはナッツフラッシュ可能性 + A ブロッカー効果
  • A2s-A5s は「ホイール」と「ライト 3 ベット用」も兼ねる
  • A6s-A9s はマージナルだが UTG レンジに含めて OK

なぜスーテッドコネクター(54s-T9s)?

  • ナッツポテンシャル
  • IP 化したときの長期勝率がプラス
  • 後ろから 3 ベットされたらフォールド推奨

なぜ KQo, AJo+ だけ?

  • オフスーテッドのブロードウェイは「キッカートラブル」のリスク
  • KJo, QJo は UTG では弱すぎる → CO 以降で参加

UTG オープンの 3 つの特徴

① 「最初の意思表示」

UTG オープンは、テーブル全員に「強い手があるよ」と宣言する行為。
タイトなレンジで信頼性を確立しておかないと、後ろから 3 ベットが連発されます。

② 後ろに 5 人いる

  • 1 人でも強いハンドを持っている確率:100 % - (0.85)^5 ≈ 約 56 %
  • つまり「半分以上の確率で、後ろの誰かが何らかのアクションをしてくる」前提

③ 4 ベット返しに耐えられるレンジ

  • UTG オープン → 後ろから 3 ベット → 自分が 4 ベット
  • このシークエンスに耐えられるのは AA, KK, AKs 程度
  • だからこそ、UTG オープンレンジは堅実なハンドで構成

レンジを「広げてはいけない」理由

「もう少し緩く参加してもいいのでは?」と思ったら、以下を思い出してください。

緩めると起こる悪循環

  1. 弱いハンドで参加 → 後ろから 3 ベット
  2. フォールド → オープンコストの損失
  3. コール → ポストフロップで OOP の弱いハンドで苦戦
  4. 結局負ける

UTG のタイトレンジは「負けないため」のレンジです。
勝つためのレンジは BTN や CO で構築します。

ライブ vs オンラインの調整

環境UTG レンジ調整
オンライン(普通レート)上記の標準レンジ
オンライン(ナイト多めのテーブル)若干緩めて 17 % まで OK
ライブ低レート12 % まで絞る(マルチウェイ前提)
ライブ高レート標準レンジ

低レートのライブは「弱いプレイヤーが多くコールしてくる」ため、UTG はタイト目に。

例外:このハンドはオープンしない

レンジ表外で「迷うかもしれない」ハンドの整理:

ハンドUTG では理由
KJoフォールドキッカートラブル
QJoフォールドペアになっても弱い
JToフォールドスーテッドなら OK だが、オフスは弱い
A8o, A9o, AToフォールドキッカートラブル
K8s, K7s 以下フォールドK ペアになっても勝てない
Q8s 以下フォールドナッツ可能性が低い
33, 22レイズ(含む)セットマイニング前提

実戦の感覚

UTG で 1 周(6 ハンド)に 1 回程度しか参加しない感覚が正常です。
降りる時間が長い」 ── これが UTG の正解。

練習:自分の判断

UTG で配られたハンド。レイズかフォールドか?

  1. K♥ J♦
  2. A♠ 9♠
  3. 7♦ 7♣
  4. 5♣ 4♣
  5. Q♥ T♣
答え合わせ
  1. フォールド(KJo は UTG では弱い)
  2. レイズ(A9s はスーテッドなのでレンジ内)
  3. レイズ(77 はセットマイニング + 強さ)
  4. レイズ(54s はスーテッドコネクター、レンジ最下限)
  5. フォールド(QTo はオフスーテッド、UTG レンジ外)

このレッスンの要点

  • UTG レンジは約 13〜15 %、約 22〜25 種類
  • ペア全部 + A 全スーテッド + 強ブロードウェイ + SC(54s-T9s)+ AKo/AQo/AJo/KQo
  • 「降りる時間が長いのが正解」のポジション
  • レンジを緩めると 3 ベットの餌食になる

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