レッスン 42 / 100 Phase 3:ハンドレンジ編

ライト3ベット

「弱めのハンドで意図的に3ベットする」のがライト3ベット。混ぜることでバリュー3ベットの威力も増します。

ライト 3 ベットとは

「ライト(light)= 軽い」=「プレミアム以下のハンドで打つ 3 ベット」。

  • バリュー 3 ベット:AA, KK, QQ, AK のような強いハンド
  • ライト 3 ベット:A5s, K5s, 76s のような弱いハンド
  • 両者を混ぜることで、相手にレンジを読まれない

ブラフ 3 ベットとほぼ同義ですが、特に「バランス調整のために意図的に混ぜる」ニュアンスが強い表現です。

なぜライト 3 ベットを混ぜるのか

① レンジの隠蔽

  • バリューだけだと「3 ベット = AA/KK/QQ/AK」と相手に完全に読まれる
  • ライトを混ぜることで、相手が「コールするか降りるか」を悩む

② フォールドエクイティの獲得

  • 多くのオープンレンジ下限ハンドはフォールド
  • 「弱いハンドでも降ろせれば勝ち」

③ オープンレンジを抑制

  • 相手が「3 ベットされるリスク」を意識
  • オープン頻度自体を下げる効果

代表的なライト 3 ベットハンド

ライト3ベットの代表例: A A 5 5 K K 4 4 (スーテッドAx/Kx)

A スーテッド系

  • A2s, A3s, A4s, A5s ──「ホイール スーテッド」と呼ばれる
  • A ブロッカー + フラッシュ + ストレート可能性
  • 4 ベットされてもフォールドできる潔さ

K スーテッド系

  • K5s, K4s, K3s(一部 K6s)
  • K ブロッカー
  • AK ブロッカー効果も持つ

スーテッドコネクター(ナッツポテンシャル)

  • 76s, 65s, 87s
  • ブロッカー効果は弱いが、コールされてもナッツ目指せる
  • 「ブラフ + ナッツ可能性」のハイブリッド

ライト 3 ベットの「ブロッカー価値」

ブロッカーの数学:

自分が A5s を持つとき

  • 相手の AA 組み合わせ:通常 6 通り → 自分が A 1 枚カット → 3 通り(半減)
  • 相手の AK 組み合わせ:通常 16 通り → 12 通り(25 % 減)
  • 結果、相手の「強い 3 ベットレンジ」が約 30 % 減少

数値で見る効果

  • ブロッカーなしの 3 ベット:相手の 4 ベットレンジ X
  • A ブロッカーありの 3 ベット:相手の 4 ベットレンジ 0.7X
  • 30 % のフォールドエクイティ向上

オープナーのタイプ別調整

オープナー特性ライト 3 ベットの増減
タイトプレイヤー減らす(フォールド効果が薄い)
ルースプレイヤー増やす(フォールド効果大)
4 ベット多用大幅に減らす(5 ベット返しが多い)
コーリングステーションライトはほぼ NG(コールしてくる)

ライト 3 ベットの「3 つの結果」

ライト 3 ベットを打つと、3 通りの結果が起こります:

① フォールド(=想定通り)

  • 約 60〜70 % の確率
  • 最大の収益源

② コール(=要対応)

  • 約 25〜35 %
  • ポストフロップで OOP/IP 戦略
  • フロップヒット時のみ強気、外れたら諦め

③ 4 ベット(=フォールド)

  • 約 5〜10 %
  • ライト 3 ベットは 4 ベットされたら基本フォールド
  • 「やられた」と諦める

ポストフロップでのライト 3 ベットコール対応

ライト 3 ベットコール後、自分はポット 20 BB 程度を作っています。

フロップヒット時

  • A5s でフロップ A 8 4 → トップペア + ストレートドロー → 強気
  • A5s でフロップ 5 8 K → 5 ペア → C ベット 1 回でテスト

フロップ未ヒット時

  • A5s でフロップ K 8 3 → 何もなし → C ベット or チェック
  • C ベットサイズ:1/3〜1/2 ポット(諦めても傷が浅い)

「100 BB と 200 BB の差」

100 BB スタックの場合

  • ライト 3 ベット推奨頻度:3 ベット全体の 30〜40 %
  • 4 ベットされたら基本フォールド

200 BB ディープの場合

  • ライト 3 ベット推奨頻度:3 ベット全体の 40〜50 %
  • スーテッドコネクター(76s, 65s)の比重を上げる
  • 4 ベットされてもコール余地(インプライド・オッズ大)

ライト 3 ベットの「やり過ぎ」サイン

オンライン HUD で「4 ベット返し率」を観察:

  • 相手の 4 ベット率が 平常時の 1.5 倍 に上がった
  • → 自分のライト 3 ベットがバレている
  • 一旦タイトに戻して、相手のリアクションを観察

練習:ライト 3 ベット判断

各シチュエーション、ライト 3 ベットすべきか?

  1. CO オープン 2.5 BB、自分 BTN、ハンド A♠ 4♠
  2. UTG オープン 3 BB、自分 BB、ハンド 7♠ 6♠
  3. BTN オープン 2.5 BB、自分 SB、ハンド K♣ 4♣
  4. CO オープン 2.5 BB、自分 BB、ハンド A♥ 2♣
答え合わせ
  1. ライト 3 ベット(A4s は IP の典型)
  2. コール推奨(UTG レンジは強い、76s は 3 ベットすると上にしかコールされない、コール推奨)
  3. ライト 3 ベット(K4s、SB から BTN への 3 ベットは積極的)
  4. コール or フォールド(A2o はライト 3 ベット候補だがオフスはコール推奨、スーテッドの A2s なら 3 ベット)

用語まとめ

  • ライト 3 ベット:プレミアム以下のハンドで打つ意図的な 3 ベット
  • ホイール スーテッド:A2s-A5s の総称、ライト 3 ベットの定番
  • A ブロッカー:A を持つことで相手の A レンジを減らす効果
  • バランス:バリューとブラフ/ライトのレンジ構築比率

このレッスンの要点

  • ライト 3 ベットはバリュー 3 ベットとのバランスを取るための必須要素
  • 推奨ハンド:A2s-A5s, K5s/K4s, 76s/65s
  • フォールド成功率 60〜70 %、4 ベットされたら基本フォールド
  • 相手のオープナータイプで頻度を調整

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