スクイーズ
オープン → コール の流れに割り込む大型3ベットが「スクイーズ」。マルチウェイを一気に解消する、レイトポジ最大の武器のひとつです。
スクイーズとは
「オープン → コーラー → 自分の番」というマルチウェイ状態で、自分が大きく 3 ベット すること。
- 英語の「squeeze(絞る)」が語源
- 「コーラーをはさみ撃ちにして降ろす」イメージ
- IP からのスクイーズは特に強力
典型シークエンス
- CO オープン 2.5 BB
- BTN コール 2.5 BB
- 自分 BB、ハンド:A♠ K♥
- → スクイーズ 12 BB
このスクイーズで、ポット 6 BB(=オープン + コール + ブラインド)を一気に獲得できる可能性があります。
なぜスクイーズが強力か
① 2 人を同時に降ろせる
- オープナー(マージナルなレンジ)
- コーラー(中堅レンジ)
- 両者が降りる確率はそれぞれ高め
② ポットが既に大きい
- 通常の 3 ベットより、収益のベース額が大きい
- 例:通常 3 ベットでブラインド 1.5 BB 獲得 → スクイーズで 6 BB 獲得
③ コーラーが「弱さ」を示している
- コールという行為は「3 ベットするほど強くはない」サイン
- そこに大型 3 ベットを被せると、コーラーはほぼ降りる
スクイーズに適したハンド
バリュー部分
- AA, KK, QQ, JJ
- AKs, AKo, AQs
ブラフ部分
- A5s, A4s, A3s, A2s(A ブロッカー)
- 76s, 65s, 87s(ナッツポテンシャル付きブラフ)
- KQs, KJs, QJs(マルチウェイ降ろす目的)
コール部分(=スクイーズしない)
- ミドルペア 22-99:セットマイニング志向
- スーテッドコネクター:オーバーリンプ気分
サイズ:通常 3 ベットの 1.5〜2 倍
スクイーズは複数人をフォールドさせる必要があるため、通常 3 ベットより大きめ。
| 状況 | サイズ |
|---|---|
| IP からのスクイーズ | オープン額 × 4〜5 倍 |
| OOP からのスクイーズ | オープン額 × 5〜6 倍 |
| コーラーが複数(オーバーコール) | さらに +2 BB ずつ |
例:CO 3 BB オープン、BTN コール、自分 SB のスクイーズ → 16〜18 BB(×5〜6)
ポジション別のスクイーズ頻度
| 自分のポジション | スクイーズ頻度 |
|---|---|
| BB | 約 12〜15 % |
| SB | 約 10〜13 % |
| BTN | 約 8〜11 % |
| CO | 約 6〜9 % |
| その他 | 4 % 以下 |
「マルチウェイになりやすい後ろのポジション」ほど、スクイーズ頻度が高い傾向。
オーバーコールへの対応
スクイーズしたあと、ある程度の頻度でコールが返ってきます:
コール返しのケース
- 強いミドルハンド(TT, JJ, AQ, AJs 等)
- ポジション優位を活かしたフロート
スクイーザーのフロップ戦略
- オープナーは降りていることが多い
- コーラーとヘッズアップ → C ベットを打つ
- ボード次第で 60〜70 % の頻度で C ベット
マルチウェイ・スクイーズ
3 人以上をスクイーズで降ろす場合:
効果
- 全員が降りる確率は低くなる(=スクイーズ成功率低下)
- でも成功時の獲得額は大きい
推奨レンジ
- バリューを厚く(KK, AA, QQ, AKs 中心)
- ブラフは A5s, A4s 程度に絞る
スクイーズ成功率
平均的なスクイーズ成功率:
| 状況 | フォールド成功率 |
|---|---|
| シンプルなオープン + コーラー 1 人 | 約 55〜65 % |
| オープナーがタイト | 約 65〜75 % |
| コーラーがコーリングステーション | 約 30〜40 % |
| マルチウェイ(コーラー 2 人) | 約 35〜45 % |
成功率と勝率の合計でプラスかどうかを判断します。
スクイーズの落とし穴
NG ①:オープナーがマニアック
- オープン頻度が高いが、3 ベット返しも多い
- スクイーズが 4 ベットされ、レンジ次第でフォールドの損失大
NG ②:コーラーがコーリングステーション
- 何でもコール → スクイーズが効かない
- 大きいサイズだけが空回り、ポストフロップで OOP
NG ③:自分が UTG / MP
- 後ろにまだ多くプレイヤーがいる
- スクイーズが効きにくい、まずオープナーへの応答に絞る
「スクイーズしてくれる人」を読む
オンラインのテーブルでは、HUD で「3 ベット率 vs Steal Squeeze」のような指標があります。
| 指標 | 意味 |
|---|---|
| 3 ベット率 | 全般的な 3 ベットの広さ |
| Steal Squeeze | スチール対するスクイーズ頻度 |
| Cold 3 ベット | 未参加から飛び込む 3 ベット率 |
これらを観察して、後ろにスクイーズ常習犯がいるなら、自分のオープンレンジを絞ります。
ライブの感覚
ライブテーブルでは「スクイーズ」という用語自体を知らないプレイヤーが多数。
- 大型 3 ベットがあれば「ナッツ確定」と判断される
- → ブラフスクイーズの効果が大きい(みんな降りる)
- → 逆に「バリュースクイーズはペイされにくい」
低レートのライブでは「バリュー特化のスクイーズ」が向きます。
練習:スクイーズ判断
各シチュエーション、スクイーズすべきか?
- CO オープン 2.5 BB、BTN コール、自分 SB、ハンド A♠ A♥
- UTG オープン 3 BB、MP コール、自分 BTN、ハンド K♥ K♦
- CO オープン 2.5 BB、BTN コール、自分 BB、ハンド T♥ T♦
- CO オープン 2.5 BB、BTN コール、自分 SB、ハンド 5♣ 4♣
答え合わせ
- スクイーズ(AA はバリュー、16 BB 程度)
- スクイーズ(KK、UTG の強めレンジに対しても GO、14 BB 程度)
- 3 ベット or コール(TT、スクイーズ可能だが OOP のため判断割れる)
- スクイーズ ブラフ(54s、ナッツポテンシャル付きブラフ、16 BB 程度)
用語まとめ
- スクイーズ:オープン + コーラーへの大型 3 ベット
- オーバーコール:スクイーズに対するコール
- コールド 3 ベット:未参加から飛び込む 3 ベット
- Steal Squeeze:スチールに対するスクイーズの HUD 指標
このレッスンの要点
- スクイーズは「オープン + コーラー」の流れに割り込む大型 3 ベット
- サイズは通常 3 ベットの 1.5〜2 倍
- フォールド成功率は 55〜65 %、状況次第で変動
- 後ろのポジションほどスクイーズ頻度を高くする
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