レッスン 41 / 100 Phase 3:ハンドレンジ編

スクイーズ

オープン → コール の流れに割り込む大型3ベットが「スクイーズ」。マルチウェイを一気に解消する、レイトポジ最大の武器のひとつです。

スクイーズとは

オープン → コーラー → 自分の番」というマルチウェイ状態で、自分が大きく 3 ベット すること。

  • 英語の「squeeze(絞る)」が語源
  • 「コーラーをはさみ撃ちにして降ろす」イメージ
  • IP からのスクイーズは特に強力

典型シークエンス

  • CO オープン 2.5 BB
  • BTN コール 2.5 BB
  • 自分 BB、ハンド:A♠ K♥
  • スクイーズ 12 BB

このスクイーズで、ポット 6 BB(=オープン + コール + ブラインド)を一気に獲得できる可能性があります。

POKER UTG MP CO BTN SB BB D
CO オープン → BTN コール → BB スクイーズ:典型シークエンス

なぜスクイーズが強力か

① 2 人を同時に降ろせる

  • オープナー(マージナルなレンジ)
  • コーラー(中堅レンジ)
  • 両者が降りる確率はそれぞれ高め

② ポットが既に大きい

  • 通常の 3 ベットより、収益のベース額が大きい
  • 例:通常 3 ベットでブラインド 1.5 BB 獲得 → スクイーズで 6 BB 獲得

③ コーラーが「弱さ」を示している

  • コールという行為は「3 ベットするほど強くはない」サイン
  • そこに大型 3 ベットを被せると、コーラーはほぼ降りる

スクイーズに適したハンド

バリュー部分

  • AA, KK, QQ, JJ
  • AKs, AKo, AQs

ブラフ部分

  • A5s, A4s, A3s, A2s(A ブロッカー)
  • 76s, 65s, 87s(ナッツポテンシャル付きブラフ)
  • KQs, KJs, QJs(マルチウェイ降ろす目的)

コール部分(=スクイーズしない)

  • ミドルペア 22-99:セットマイニング志向
  • スーテッドコネクター:オーバーリンプ気分

サイズ:通常 3 ベットの 1.5〜2 倍

スクイーズは複数人をフォールドさせる必要があるため、通常 3 ベットより大きめ

状況サイズ
IP からのスクイーズオープン額 × 4〜5 倍
OOP からのスクイーズオープン額 × 5〜6 倍
コーラーが複数(オーバーコール)さらに +2 BB ずつ

例:CO 3 BB オープン、BTN コール、自分 SB のスクイーズ → 16〜18 BB(×5〜6)

ポジション別のスクイーズ頻度

自分のポジションスクイーズ頻度
BB約 12〜15 %
SB約 10〜13 %
BTN約 8〜11 %
CO約 6〜9 %
その他4 % 以下

マルチウェイになりやすい後ろのポジション」ほど、スクイーズ頻度が高い傾向。

オーバーコールへの対応

スクイーズしたあと、ある程度の頻度でコールが返ってきます:

コール返しのケース

  • 強いミドルハンド(TT, JJ, AQ, AJs 等)
  • ポジション優位を活かしたフロート

スクイーザーのフロップ戦略

  • オープナーは降りていることが多い
  • コーラーとヘッズアップ → C ベットを打つ
  • ボード次第で 60〜70 % の頻度で C ベット

マルチウェイ・スクイーズ

3 人以上をスクイーズで降ろす場合:

効果

  • 全員が降りる確率は低くなる(=スクイーズ成功率低下)
  • でも成功時の獲得額は大きい

推奨レンジ

  • バリューを厚く(KK, AA, QQ, AKs 中心)
  • ブラフは A5s, A4s 程度に絞る

スクイーズ成功率

平均的なスクイーズ成功率:

状況フォールド成功率
シンプルなオープン + コーラー 1 人約 55〜65 %
オープナーがタイト約 65〜75 %
コーラーがコーリングステーション約 30〜40 %
マルチウェイ(コーラー 2 人)約 35〜45 %

成功率と勝率の合計でプラスかどうかを判断します。

スクイーズの落とし穴

NG ①:オープナーがマニアック

  • オープン頻度が高いが、3 ベット返しも多い
  • スクイーズが 4 ベットされ、レンジ次第でフォールドの損失大

NG ②:コーラーがコーリングステーション

  • 何でもコール → スクイーズが効かない
  • 大きいサイズだけが空回り、ポストフロップで OOP

NG ③:自分が UTG / MP

  • 後ろにまだ多くプレイヤーがいる
  • スクイーズが効きにくい、まずオープナーへの応答に絞る

「スクイーズしてくれる人」を読む

オンラインのテーブルでは、HUD で「3 ベット率 vs Steal Squeeze」のような指標があります。

指標意味
3 ベット率全般的な 3 ベットの広さ
Steal Squeezeスチール対するスクイーズ頻度
Cold 3 ベット未参加から飛び込む 3 ベット率

これらを観察して、後ろにスクイーズ常習犯がいるなら、自分のオープンレンジを絞ります。

ライブの感覚

ライブテーブルでは「スクイーズ」という用語自体を知らないプレイヤーが多数。

  • 大型 3 ベットがあれば「ナッツ確定」と判断される
  • → ブラフスクイーズの効果が大きい(みんな降りる)
  • → 逆に「バリュースクイーズはペイされにくい

低レートのライブでは「バリュー特化のスクイーズ」が向きます。

練習:スクイーズ判断

各シチュエーション、スクイーズすべきか?

  1. CO オープン 2.5 BB、BTN コール、自分 SB、ハンド A♠ A♥
  2. UTG オープン 3 BB、MP コール、自分 BTN、ハンド K♥ K♦
  3. CO オープン 2.5 BB、BTN コール、自分 BB、ハンド T♥ T♦
  4. CO オープン 2.5 BB、BTN コール、自分 SB、ハンド 5♣ 4♣
答え合わせ
  1. スクイーズ(AA はバリュー、16 BB 程度)
  2. スクイーズ(KK、UTG の強めレンジに対しても GO、14 BB 程度)
  3. 3 ベット or コール(TT、スクイーズ可能だが OOP のため判断割れる)
  4. スクイーズ ブラフ(54s、ナッツポテンシャル付きブラフ、16 BB 程度)

用語まとめ

  • スクイーズ:オープン + コーラーへの大型 3 ベット
  • オーバーコール:スクイーズに対するコール
  • コールド 3 ベット:未参加から飛び込む 3 ベット
  • Steal Squeeze:スチールに対するスクイーズの HUD 指標

このレッスンの要点

  • スクイーズは「オープン + コーラー」の流れに割り込む大型 3 ベット
  • サイズは通常 3 ベットの 1.5〜2 倍
  • フォールド成功率は 55〜65 %、状況次第で変動
  • 後ろのポジションほどスクイーズ頻度を高くする

おすすめ書籍・グッズ
世界のヨコサワの世界一やさしいポーカーの勝ち方
日本一有名なポーカーYouTuber「世界のヨコサワ」が書いたベストセラー入門書。図解豊富で、このレッスンと並行して読むのに最適な一冊。