トーナメント終盤、残ったプレイヤー全員で合意し、その時点で賞金を分け合って試合を終えることを「ディール(チョップ)」と呼びます。終盤の大きな分散を避けたいプレイヤー同士の交渉で成立し、海外のライブトーナメントやファイナルテーブルでは珍しくない光景です。

チップチョップとは

チップチョップは、各プレイヤーが持つチップ量の比率で残り賞金を単純に分配する方式です。計算が直感的で交渉が速い反面、チップ比をそのまま$に換算してしまうため、大スタックに有利に働きます。トーナメントでは1チップあたりの価値が逓減するため、チップ量どおりの分配は本来の期待よりも大スタックを過大評価しがちです。

ICMチョップとは

ICMチョップは、ICM(Independent Chip Model)を使って各自の**$期待値**を算出し、その金額どおりに分配する方式です。チップ比ではなく「順位賞金の構造」を反映するため、より公平な分け方とされます。ショート〜ミドルスタックはチップチョップよりICMチョップで有利になりやすいのが一般的な目安です。ICMの考え方はICM(独立チップモデル)とはで詳しく解説しています。

1位 賞金 約38% 2位 賞金 約24% 3位 賞金 約16% 4位 賞金 約12% 5位 賞金 約10%
ディールは残りの賞金(上位ほど大きい)をどう分けるかの交渉。ICMチョップはこの非線形な価値を反映する

メリットとデメリット

提案されたときの考え方

判断の軸はシンプルで、提案された金額が自分の$期待を上回るかどうかです。提示額が自分のICM期待を超えるなら受ける価値が高く、下回るなら断ってプレイを続ける方が理にかなっています。あわせて、自分の技術的優位・メンタル状態・残り時間も加味します。賞金構造ごとの判断はファイナルテーブルの戦い方、チップ価値の歪みはcEVとICMの違いも参考にしてください。

まとめ

ディールは「ほぼ確実な金額」と「上振れの可能性」を天秤にかける交渉です。チップチョップは大スタック有利、ICMチョップはより公平。提案を受けたら、自分の$期待と比べて冷静に判断しましょう。

関連リンク