ラン・イット・トゥワイスとは
ラン・イット・トゥワイス(Run It Twice)とは、オールイン後にまだ配るべきボードカードが残っている状況で、残りのボードを2回配り、それぞれの結果でポットを半分ずつ争う取り決めのことです。日本語では「2回回す」「ランツー」とも呼ばれます。
たとえばターンでオールインになった場合、リバーを2枚(2回分)配ります。1回目のリバーで勝った人がポットの半分を、2回目のリバーで勝った人が残り半分を獲得します。両方勝てば全額、片方ずつなら引き分けと同じ結果になります。
なぜ期待値(EV)は変わらないのか
ここが一番の誤解されやすいポイントです。ラン・イット・トゥワイスを行っても、長期的な期待値(EV)は一切変わりません。
理由はシンプルで、2回配ることで各回の賭け金が半分になるだけだからです。エクイティ(勝率)が高い側は2回とも有利、低い側は2回とも不利という関係は変わりません。回数を増やしても、1回あたりの平均的な取り分は同じになります。
つまり、ラン・イット・トゥワイスが変えるのは「結果のブレ幅」だけであり、稼げる金額の期待値そのものではありません。
分散が減るとどうなるか
分散(バリアンス)が減ると、1ハンドあたりの損益の振れ幅が小さくなります。これはバンクロール管理の観点で大きなメリットです。
| 項目 | 1回勝負 | ラン・イット・トゥワイス |
|---|---|---|
| 期待値(EV) | 変わらない | 変わらない |
| 結果の振れ幅(分散) | 大きい | 小さい |
| 起こりうる結果 | 全勝か全負け | 全勝・引き分け・全負け |
利用する際の注意点
ラン・イット・トゥワイスはあくまで両プレイヤーの合意が必要な取り決めで、対応していないルームやテーブルもあります。トーナメントでは基本的に行わず、主にキャッシュゲームで使われます。
よくある誤解
- 「2回配るとエクイティが有利な側が損をする」 → 誤りです。賭け金が半分になるだけで、各回の勝率は変わらないため期待値は同じです。
- 「不利な側が逆転しやすくなる」 → 誤りです。1回ごとの確率は変わらず、ただ結果が平均化されるだけです。
- 「ラン・イット・トゥワイスをすれば長期的に得をする」 → 誤りです。得をするのではなく、あくまで分散(振れ幅)が小さくなるだけです。
- 「いつでもどこでも使える」 → 誤りです。両者の合意とルームの対応が必要で、トーナメントでは通常使いません。
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まとめ
- ラン・イット・トゥワイスは、オールイン後に残りのボードを2回配り、各回でポットの半分ずつを争う取り決めです。
- 長期の期待値(EV)は変わらず、変わるのは結果の振れ幅(分散)だけです。
- 賭け金が半分になるだけで各回のエクイティは同じなので、有利な側も不利な側も得も損もしません。
- バンクロールの振れを抑えたいハイステークスのキャッシュゲームで特に好まれます。